Archive for the ‘お知らせ’ Category

子供の熱について

2019-04-12

子供の体温の高さはひとつの目安になりますが、体温が高いほど重症かというと、そうは言いきれません。逆に、体温がそれほど高くなくても、きげんが悪かったり、食欲がなかったり、体のどこかが痛かったりしている場合は、注意深く様子を見る必要があります。そして、おしっこの回数が減っていれば脱水症の目安になるので気をつけましょう。

突然高い熱が出るというのは、体の中で大きな異変が起こったことを示します。インフルエンザにかかったときも、ふつうの風邪と違って、いきなり38℃以上の高い熱が出ることが多くあります。また熱中症でも、はっきりと体温があがったとき、特に40℃以上の熱が出たら、熱中症のなかでも最も重い「熱射病」の可能性があるので、すぐに受診しましょう。

生後3カ月未満の場合を除けば、熱の高さだけで病院に行くか、行かないかを決めるのではなく、熱以外の症状や、体の状態をみて判断することが大切です。「きげんが悪い」とか「ふだんと様子が違う」場合は、医師に診てもらいましょう。

新年度に気をつけたいこと

2019-04-03

新年度になりましたね。新入園・入学・進級されたみなさん、おめでとうございます。この時期、生活環境の変化で体調を崩す子どもも多くいます。

春4月~5月頃は、冬の感染症が収束する時期です。春から流行する病気は少ないですが、入園や進級などの生活の変化で、お子さんたちは体調を崩しがちな季節になります。鼻水や発熱などの初期症状を見逃さないようにしましょう。

年間を通して、注意が必要なのは感染症の1つが、RSウイルス感染症です。飛沫感染、接触感染で発症します。風邪に似た症状で大人に感染しても軽い症状で済みますが、1歳未満の乳児に感染すると、重篤化する危険性もあります。

また、溶連菌感染症にも注意が必要です。症状は、のどの痛みや嘔吐、舌の発疹です。発疹はイチゴのように赤くブツブツができます(イチゴ舌)。抗生物質の投与で治りますが、ぶり返すことのある感染症です。処方された薬を飲みきるとともに、最後に検査を受けて完治したことを確認しましょう。

環境の変化が大きい新年度初め、体調がいまいちかなと思ったら、早めに受診するようにしましょう。

乳児健診の大切さ

2019-03-19

乳幼児健診は、自分で体の異変を伝えることが難しい赤ちゃんにとって、とても大切です。
乳児健診では、まず発育状況の確認をします。
赤ちゃんの発育状況を診て、同じ頃に生まれた赤ちゃんの発育の平均と差がないか、バランスよく栄養が摂れているかを確認します。そして、もし発育が遅れているようなら、原因や改善点についてアドバイスを行います。
そこで重要なのが、ママから得られる赤ちゃんの普段の生活についての情報です。赤ちゃんの様子を思い出しながら医師の質問に答えると、思わぬ改善点にも気づくことができるでしょう。

そして、隠れた病気の早期発見にも繋がります。
定期的に医師が診ることによって、生まれた時はわからなかったアレルギーや先天的な病気が隠れていないかなどを確認し、早期で発見することができます。その中には、成長過程の中で自然に改善する病気もあります。そのため、定期的に健康状態をチェックすることが大切なのです。

普段の生活の中でちょっと気になることがある、疑問があればほんの些細なことでも相談しましょう。

急性膀胱炎になってしまったら

2019-03-13

急性の膀胱炎は、トイレが異常に近くなる(頻尿)、排尿時の痛み、尿の濁りが3大症状です。加えて、排尿後も尿が残っているようでスッキリしない(残尿感)感じがあったり、時には血尿が出ることもあります。

膀胱には感染を防御する力も備わっているので、多少の菌が侵入した程度では、そう簡単には感染を起こさないようになっています。しかし、疲れがたまったり、カゼをひいたり、寝不足が続いたりなどで、一時的に抵抗力が落ちると膀胱炎にもなりやすくなるのです。

また、夏は汗をかいて脱水傾向になりやすく、尿量が減って細菌を洗い流しにくいため、冬より膀胱炎を起こしやすくなります。

まず飲み薬での治療になります。最近は薬剤耐性菌も増えているので、効果が不十分な場合は抗生剤の種類を変えます。治療中は十分な水分摂取を心掛け、排尿とともに細菌を体外へ排出するようにしましょう。治療が遅れると腎臓まで菌が昇り、腎盂腎炎になって高熱が出たり腎不全になってしまうことがあるので、症状が続く場合は早めに受診しましょう。

水分を多めにとる。腰まわりを冷やさないようにする。などが自分でできる予防法になります。

溶連菌感染症

2019-03-04

「溶連菌感染症」はのどに感染して起こる病気のことです。

最初は咽頭炎(いんとうえん)や扁桃炎(へんとうせん)などの症状が出ます。急に39度ぐらいの熱が出て、のどを見ると扁桃部分が赤くはれ、のどの入口も赤く腫れてしまいます。痛みも強く、吐き気や嘔吐、腹痛、頭痛、ときには筋肉痛や関節痛がでることもあります。また、のどの炎症に関係のある首のリンパ節がはれたり、中耳炎などを引き起こすこともありますので注意が必要です。細かい赤い発疹が胸や首のあたりや手首や足首のあたりから始まり、全身にも広がってしまうこともあります。病気にかかったばかりの時は舌が白いコケに覆われたように見えますが、3~4日するといちごのように赤くなります。これが「いちご舌」と呼ばれる、この病気の特徴的な症状です。

治療は、菌に効く抗生物質を飲むことになります。ほとんどの場合、薬を飲み始めてから1~2日で熱が下がり、発疹もだんだんよくなり、のどの痛みも1週間以内でおさまると言われています。

アトピー性皮膚炎とは

2019-02-20

アトピー性皮膚炎とは、かゆみを伴う湿疹を繰り返す皮膚炎で、アレルギー体質のある人に発症しやすい病気です。皮膚表面の角質が荒れてバリア機能が弱くなり、極度の乾燥肌が特長です。また、表面が荒れていることからアレルゲンが侵入しやすく、その刺激によりかゆみを感じやすく、爪で掻き壊すために更に湿疹の状態が悪くなるという悪循環に陥り慢性化します。

一番辛いのは皮膚のかゆみで、夜も眠れず落ち着きません。また酷い乾燥肌で刺激を感じやすく、これもかゆみを感じる原因となっています。このかゆみがアトピー性皮膚炎の一番大きな苦しみでOQLを下げる原因になると同時に、掻き壊しによる湿疹の悪化と慢性化に繋がっています。

アトピー性皮膚炎は、急に悪くなったり、良くなったりする病気ではなく、変化を繰り返して慢性化、もしくは治癒します。治療における最終目標は、かゆみや湿疹などの症状が治まり、薬を使わなくても、保湿剤のみでコントロールできることです。

症状を改善するためには、かゆみをコントロールし、食生活や睡眠などの生活習慣を見直し、保湿をしっかり行うことが重要です。

子供の転倒したら

2019-02-16

子どもは大人よりも体のバランスがとりにくく、特に乳幼児では体に対して頭が大きいため転倒しやすい傾向にあります。また子どもは好奇心旺盛なため、高いところによじ登り、バランスを崩して落下してしまうことも少なくありません。

子どもが頭を打った時、まず最初に確認すべきなのは意識がはっきりしているかということです。頭を打った直後は激しく泣き叫び、しばらくパニック状態になるかもしれません。ただ、しばらくしてこちらの呼びかけに応じ、眼を開いて受け答えができれば問題はない場合が多いです。

こちらの呼びかけに反応せずぐったりしている、意識がもうろうとしている、体がけいれんしているなどの場合はすぐに救急車を呼ぶことが必要です。また、頭痛がひどくなる、手足に痺れがある、何度も嘔吐を繰り返す、目の動きがおかしいなどがあれば、早めに病院で診察を受けましょう。

頭を強く打ったあとは室内で静かに遊ばせるなどして、その日1日は安静に過ごすよう心がけます。そして、しばらくは子供の様子に注意しましょう。

アレルギー性鼻炎について

2019-01-21

人の鼻では、侵入してきた特定の物質(抗原)を自分以外の物質(異物)と判断すると、それを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおこります。その結果、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出てくる病気をアレルギ-性鼻炎と言います。

工場地帯や交通量の多い街道沿いなど大気汚染のひどい地域では、住宅地や田園地帯よりもアレルギ-性鼻炎が多いと言われています。

くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど鼻の症状が長く続くため、生活の質(QOL)は、心身ともに低下します。鼻づまりによる口呼吸のために、のどの渇きや痛み・かゆみ、頭痛を訴えることもあります。その他、不眠、授業中の居眠り、イライラ感、全身倦怠感や集中力の低下など学業への影響が出ることもあります。

原因物質との接触を断つことが一番の予防法になります。ハウスダストやダニが原因であれば、寝具を日光に干したあと、掃除機でほこりやダニを吸い取ります。また、大気の状態が非常に悪い場合には、外出を控えるようにしましょう。そして日ごろから体調を整え、過労、ストレスを避け、規則正しい生活を心がけることも大切です。

咳喘息とは

2019-01-08

咳喘息は、慢性的に咳が続く気管支の病気です。一般的な喘息と同様、気道が狭くなり、いろいろな刺激に対して過敏になって、炎症や咳の発作が起こります。

室内外の温度差や、大気汚染、運動、飲酒、ストレスなどのほか、ホコリやダニなどのいわゆるハウスダストが発作の要因になるといわれており、患者数は年々増加しています。

この病気は、特にアレルギーのある人に多いとされています。アレルギー反応によって、気道が炎症を起こしてしまうためです かぜに併発して起こることが多く、かぜをひいたあとに2~3週間以上、咳が続くことがあれば、この病気の可能性があります。喘息に見られるゼイゼイ、ヒューヒューといった喘鳴や呼吸困難はありません。また、発熱や痰(たん)などの症状はほとんど出ません。

咳喘息は喘息の前段階ともいわれています。咳喘息を放置すると、本格的な喘息に移行してしまうことがあるので、そうなる前に正しい治療をし、健康管理を続けることが大切です。

気になる症状があれば専門医で詳しく診てもらうことをおすすめします。

乳児の予防接種について

2018-12-28

赤ちゃんは、お母さんのお腹にいるときにお母さんから様々な病気に対する免疫が受け継がれます。

しかし、百日せきの抗体は生まれて早い時期に、麻しん(はしか)の抗体は乳児期後半には失われてしまいます。そのため、百日せきを含む4種混合ワクチンは生後3ヵ月、麻しんを含むMR(麻しん風しん混合)ワクチンは生後12ヵ月になったらなるべく早い時期に接種が必要です。

予防接種の種類、実施内容とともに、接種の推奨時期についても定められています。それぞれの予防接種を実施する推奨時期は、お母さんから赤ちゃんにあげていた免疫効果の減少、感染症にかかりやすい年齢、かかった場合に重症化しやすい年齢などを考慮して設定されています。

早めに計画を立てて、接種できる月齢・年齢になれば、できるだけ早く接種を受けましょう。早くから病気を予防できるだけでなく、スケジュールにも余裕がでてきます。

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